ラホヤの海岸

1983年3月に米国カリフォルニア州のサンディエゴの北部にあるラホヤ(La Jolla)のラホヤ現代美術館の内部から海岸を写したものです。最近、フィルム・スキャナーを購入して、昔の写真をスキャンしてみましたが、25年も経っているにもかかわらず、結構見られるので、載せることにしました。ラホヤは海岸リゾート地で、米国の駐日大使だったライシャワー氏は晩年をラホヤで過ごし、亡くなられたときには、ご本人の生前の希望で、ラホヤの海に飛行機で散骨されたそうです。

この写真は、コダックのKodachrome(コダクローム)というフィルムで写したものです。このフィルムは退色が起きにくい(長期間色が変わらない)という話は聞いていましたが、これほど元の色が残っているというのは予想外でした。カラーフィルムには、フィルム自体に発色剤が含まれている内式と、発色剤は含まず、現像の際に色素を使って発色させる外式があります。私の記憶では、Kodachromeは唯一の外式のフィルム"だった"と思います。"だった"と書いたのは、このフィルムはもう販売されていないためです。販売は2007年3月頃までに、現像処理は2007年12月20日で終了すると、2006年12月にコダック社は発表しました。デジタルカメラに押されて、フィルムの需要は急減している上、このフィルムは現像に手間がかかることから、生産が中止されたようです。わたしのような「銀塩派」(フィルムを使った写真の方がいいと思っている理由については「デジタルカメラの限界」に説明しました)にとっては、残念な決定でした。また、かつての人気フォーク・グルーブ、サイモンとガーファンクルのレパートリーには、「ぼくのコダクローム」という曲もありました。

下の写真も同じ日に、サンディエゴの海岸で写したものです。

(2008年6月21日)

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