問題46(教育)の答え・・(c.お手上げだった)が正解です。

私は国語が大の苦手で、高校3年生の時の国語の成績は5段階評価の2でした(ということはすでに問題13の解答でも触れました)。苦手だったのは、第一に漢字の書き取りが全然だめだったためです。

私は小学生の頃から、漢字は全くの苦手で、小学校の担任で、もうなくなられた田中先生から「マーチャン(と私は呼ばれていましたが、50代になった今でもこう呼ばれることもあるため、行楽地などに行くと、私と同じマーチャンという名前のお子さんを呼ばれた若くて美人のお母さんからお声をかけられたのかと誤解して、どきっとすることがあります)が大きくなるころには、日本でも英語を使うようになっているかも知れないからね」となぐさめられたほどです。

漢字については、石毛氏もワープロで原稿を書いているために、「手書き時代には書けた「キョウジュ、享受」という漢字を忘れてしまった」とこのコラムで嘆かれていました。私のように、もともとあまり漢字を覚えていない人間は、忘れる漢字も少なくて、その分得をしているとも言えるのですが、最近では、ワープロに頼りっきりで、すでに「読めればいい」という境地に達してきました。

第二に、「この文章を100字以内に要約せよ」などという問題で、正解を見ても、どうしてそういう答えになるのか、全く分からない場合が多かったためです。ところが、このコラムを読むと、著者でさえ、「お手上げだ」と述べられているのですから、私のように頭の悪い人間が分からなくても、当然だったという、安心感のようなものを覚えました。私と同じような理由から、国語が苦手だった方々に自信を取り戻していただくために、その部分を引用させていただきます。

「深読みを要求される設問もおおい。たいして深い意味を考えずに書いた文章を、「この文章で著者が主張していることを3点にしぼり、150字以内に要約して記せ」などという小論文形式の問題になるとお手あげだ」

そして、石毛氏は、このコラムの最後に次のような、同情のことばを受験生に送られています。

「原著者にも答えづらい問題を相手にする受験生はたいへんですな」

石毛氏のお話が本当だとすると、入試の国語の問題では、著者が表現しようとしていたこととは別の、どうでもいいことについて質問していることもあるようです。もっと言えば、文章の主題とはあまり関係のないことについて質問する、試験のための試験になっているケースがかなりあるのではないでしょうか。 (2000年5月17日)

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