NTTは電電公社時代の隠語を民営化後28年経った現在でも公式文書に使っており、そのことに全く疑問を感じていない

NTTでは、事件や事故が再発することを「再演」すると言うらしいということについては、問題37(日本語)答え(99年6月27日付)最近気付いたこと『NTTではなぜ「再発」のことを「再演」と言うのかについて、NTT社員の方からメールをいただきました』(2006年3月21日付)でご紹介しました。2013年12月11日に読者のN.O.様(匿名を希望されています)からこの件についてメールをいただきました。このメールによれば、NTTはこの電電公社時代の隠語を民営化後28年も経った現在でも堂々と使っており、しかも「再発」と「再演」は同じ意味であると断言し、この隠語を今後も公式文書に使い続けるそうです(メール1)。

このメールによれば、NTTは、『日本語として正しい用法でないのはわかっているが、差別用語ではないため、今後会社として問題にするつもりは一切ない』と言っているようです。自分たちでも、間違っていると知っていながら、差別用語でなければ、隠語であつても使い続けるという辺りは、サービス業としてはあり得ない発想だと思います。また、この説明では、事件の再発のことを「再演」と言う理由が全く不明です。こんな言い方を外部に対して公式文書で使って はばからないくらいですから、社内では事件や不祥事のことを「公演」、不祥事を起こした社員は「出演者」、共犯者は「共演者」、不祥事の原因となった部門の責任者は「演出家」、不祥事が起きた場所のことは「劇場」、被害者は「観客」、被害額は「入場料」、不祥事を隠すことは「脚色」、警察は「批評家」、一般ユーザーは「演劇ファン」と言っているに違いありません。

また、『その質問(再演とは何か?)がNTT(少なくとも上記の部署)に寄せられた事は過去に一度もなく、問題になったこともない』という部分はうそで、私もかつてけっこう ごねましたが、担当者がもみ消したようです(メール2)。

N.O.様はメール2に対するお返事で「日本語として正しくなく、分かりづらい。また、〔「再発」と「再演」は〕区別もしていないのであれば再発だけでいい筈なんですがねえ」とおっしゃっていますが、私も全く同感です(メール3)。こんな、(NTT社員以外の)誰が考えてもおかしいことを、何十年も放置できるというのは、よほど「お上意識」が強いんでしょうね。N.O.様、貴重な情報をありがとうございました(2013年12月25日)。


メール1 --- N.O.様から2013年12月11日にいただいたメール

NTTの再演防止とは

NTTが再発の事を何故、再演というのか。

NTTとのトラブルがあり、NTT側が謝罪文を送ってきた際、謝罪文のなかに再演防止に努めるといった言葉が使われており、どういう意味か検索したところ、このサイトへ流れ着きました。

サイト内(引用者追記:『NTTではなぜ「再発」のことを「再演」と言うのかについて、NTT社員の方からメールをいただきました』(2006年3月21日付))で説明されているとおりなのかNTTに問い合わせたところ、そのような事実(引用者追記:N.O.様に確認しましたところ、(1)「再演」は、「再発」と明確に区別されている。(2)「再演」は、外部からみれば事件や事故であっても、社内的には、そうではないとみなして責任を回避するための用語のようですという点のことだそうです)は全く無いとのことであり、それは

【NTT西日本広報室】
【CSR推進室】
【大阪支店CSR推進担当】
【NTT西日本マーケティング部】
【NTTファイナンス西日本関西料金センター】
その他、旧知の社員

が責任を持って、断言するとのことでした。
ちなみに、NTTの一部ではなく、NTTとして回答するために社長に確認しろと言ったら断られました。

上記の部署で調べた結果、区別していないという回答を書面で受け取っていますので、私の名前や担当者氏名を消した画像であれば添付することも可能です。

また、書面には記載されていませんが、その「再演」「再発」を管理するセクションはなく、「再演」という言葉がいつから使われているかわからず、日本語として正しい用法でないのはわかっているが、差別用語ではないため、今後会社として問題にするつもりは一切ないとの回答であり、その質問(再演とは何か?)がNTT(少なくとも上記の部署)に寄せられた事は過去に一度もなく、問題になったこともないという回答を得ております。
ちなみに、CSR報告書2013で検索すると【再演防止策】【再発防止策】という言葉が出てくるのですが、なぜか区別されていないということらしいです。

いまいち納得できない限りではありますが、NTTの上記部署が正式に書面で回答した内容であるので、ご報告とさせていただきました。
私は全く納得できてないんですけどね(苦笑)

〔NTTファイナンスからの手紙の画像をコピーさせていただきました〕

本文に戻る


メール2 --- メール1に対する私のお返事 

クイズひまつぶしの管理人の小倉です 

大変興味深いメールをありがとうございました。メールアドレスを隠して、このメールの内容をホームページに公開してもいいでしょうか。

それにしても、なぜ依然として「再演」が使われているのか不可思議ですね。
過去に一度も問題になったことはないというのは、うそで、私もけっこうごねましたが、無視されたことになりますね。

(一部省略) 

本文に戻る


メール3 --- メール2に対するN.O.様のお返事

> メールアドレスを隠して、このメールの内容をホームページに公開してもいいでしょうか。


今後、私と同じような事を思う方もいるはずですし、また今までも当然いたはずです。
こちらからお願いしたいくらいですので、是非。

> それにしても、なぜ依然として「再演」が使われているのか不可思議ですね。
> 過去に一度も問題になったことはないというのは、うそで、私もけっこうごねましたが、無視されたことになりますね。
>

そうなんですよね。
日本語として正しくなく、分かりづらい。また、区別もしていないのであれば再発だけでいい筈なんですがねえ。
ちなみに私もNTTのHPから問い合わせで、再演の意味を問うメールを送ったのですが、依然として返信がありません。

本文に戻る


(2013年12月25日)

・最初のページに戻る