ある種の雲

1989年に完成した、パリの新凱旋門(La Grande Arche、ラ・グランド・アルシュ、設計はJohann Otto von Spreckelsen)を、2003年7月に裏側から撮った写真です。真ん中に立っているのは、かみさんです。テントのような張り幕は、雲(nuage)と呼ばれているそうです。「ある種の雲」というのは、単なる語呂合わせです。この巨大な中空立方体の一辺は105mもあるそうですが、さすがに巨大でした。右側のやぐらのようなところに、エレベーターが写っていますが、これで屋上に上がることができます。

正面から見たおなじみの画像ですが、屋上の展示コーナーで上映されていた、完成当時の映像によると、オーバーハングになっている部分がかなりの難工事だったようです。

その映像には、完成直後に開かれた、アルシュ・サミットの映像も含まれていました。このサミットに参加していた宇野元首相(故人)が髪を染めているために世界的に有名になったという新聞記事を読んだことがあったのですが、この映像によると宇野元首相の染め方は、全体を染めるのではなく、関口弘氏が一時染められていたように、前髪の一部だけを白く染めるというものであったことが分かりました。確かに、あの染め方を、国の代表がしていたら、有名になっても不思議はないと思いました。

難工事のオーバーハングの部分の裏側は、階段になっていました。この階段は地上100mの上空にあると思うと、あまり気持ちのいいものではありませんでした。

当日は、雨が降ったり止んだりでしたが、(旧)凱旋門もよく見えました。

(2004年3月8日)。
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