日曜日の各駅停車

東京駅と新宿、中野、荻窪など、東京都の西部を結んでいる中央線は複々線で、車両がオレンジ色の快速と、黄色の各駅停車が走っています。快速の方はかなり郊外から乗ってくる人が多いためか、混んでいることが多いのですが、各駅停車の方はラッシュ時以外だと大体座れるようです。上の写真は、2005年5月中旬の日曜日に、阿佐ヶ谷駅から乗車した上り各駅停車が東中野に止まって、ドアが開く直前に撮ったものです。日曜日で、すいていることもあって、足を投げ出したり、組んだりして、リラックスしていらっしゃる方が多いようです。下の写真は阿佐ヶ谷駅で撮りましたが、ステンレス製で窓が大きい、各駅停車の電車が停車しています。右隣のホームには、平日だと快速電車が停車するのですが、土日祭日は通過するため、人影がありません。

下は、新宿駅東南口広場ですが、新宿の駅周辺の人の数には、何度出かけても圧倒されます。私は北海道出身なのですが、東京に住み始めた頃は、新宿駅に来ると、行き倒れになったらどうなるのかと、恐怖心を感じたほどです。実際、『定刻発車』(三戸祐子著、新潮文庫、317ページ)によれば、(JR)新宿駅の1日の乗降客数は、実に160万人と世界最大で、東京駅の80万人の倍以上、ニューヨークのグランドセントラル駅の50万人の3倍以上だそうです(注によれば、この数字には地下鉄の利用者数も含まれていて、実際の乗降客数は新宿駅の30分の1程度という説もあるそうです)。

下の写真は、同じ場所で、8月に撮ったものですが、上の写真のエスカレーターが下の写真の左端に映っています。写真右手の通りの突き当たりが新宿駅東口です。

この広場の近くにある、東京都立新宿高校を数年前に卒業された方によれば、再開発される前には、この場所には公衆トイレと、その裏に2軒の産婦人科医院があり、路地裏にはシンナーを吸っている少年がたむろし、表通りには近くの馬券売り場の客目当ての予想屋が並んでいるという、怪しげな場所だったようです。そのため、この一角への生徒の立ち入りは校則で禁止されていたそうです。当時の新宿高校の校則での禁止事項は、この場所への立ち入り禁止と自転車通学の禁止の二つだけだったそうです。自転車通学が禁止されていたのは、通学路になっている明治通りから学校に通じる道の幅が狭いため、自転車で通行するのは危険だと考えられたためだそうです。校則の禁止事項が二つしかなかったり、自転車通学を禁止しているというのは、はるか昔に地方の高校を卒業した私のような者にとっては、ちょっと信じ難い話です。

下の写真は、新宿駅西口地下一階のロータリーです。副都心から人と車が通れるトンネルがつながっていて、車はここから地上に出ることができます。ここに写っている4本の高層ビルは、右端から、「新宿エルタワー」、エルタワーの陰になっているため、一部だけが見えている「損保ジャパン、本社ビル」、中央に大きく写っているのが「新宿センタービル」、中央左寄りで、距離があるため低く見えるのが「新宿住友ビル」(水平方向の断面が三角形をしているため三角ビルとも呼ばれています)です。

(2005年8月28日)

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