バチカン美術館のらせん階段

2019年5月にシスティナ礼拝堂を見るためにバチカン美術館を訪れた時に写した出口のらせん階段です。小学生の団体が降りるところでした。この階段はジュゼッペ・モモ(1875-1940年)という建築家が設計したそうです。特徴としては2重らせんになっていて、撮影地点と、その向かい側にある降り口(写真左上の踊り場のようなところ)の両方から降りられるようになっています(ただし、もう一方のらせんは誰も降りていないため、通常は片方しか使っていない可能性もあるようです)。また、巻き貝を逆さにしたような形をしていますが、下坂浩和さんという建築家の方のホームページによれば、これは安全性に対する配慮のためではないかとのことでした。この階段から転落しても、よほど思い切りよく飛び出さない限り1段下までしか落ちないとみられるためです。また降りるに従ってらせんの半径が小さくなっているため、階段1段当たりの長さ(専門用語では踏面寸法)が短くなって階段が急になっていることが上から見ても分かります。

ネット情報によれば、バチカン美術館からおなじみのサンピエトロ大聖堂の内部に直接出られるルートがあるそうです。残念ながら、そのルートは分からなかったため、いったん美術館を出て、サンピエトロ大聖堂に入る行列の最後に並ぶことにしました。幸い、30分位でゲートを通過することができました。


バチカンを訪問するのは2回目でしたが、今回はサンピエトロ大聖堂の中央のドーム(クーポラ、下の写真参照)にも上ってみました。近くで見ると予想していた以上に巨大でした。

ドームの一番下の部分が大聖堂の大天蓋(天井)の高さとなっていて、そこから祭壇を見下ろすことができました。何かのミサが行われているようでしたが中央に座られているのがフランシスコ教皇だったかどうかは遠すぎて分かりませんでした。

下の写真はクーポラの上からの眺めですが、ローマ全体がよく見えました。



クーポラの丸い壁の中の階段ですが人1人がやっと通れる狭さでした。

これはサンピエトロ大聖堂正面(ファサード)屋上の彫刻を裏から写した写真ですが、すべての像が前傾していて、裏側は手抜きされていることが分かります。下の写真から分かるように、地上から自然に見えるように工夫されているようです(2021年2月28日)。

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