問題67(メディア)について読者のA様からメールをいただきました
読者のA様(匿名を希望されています)から、問題67(メディア)についてメールをいただきました。多くの方が、A様と同じようなご意見をお持ちなのではないかと思い、A様にメールの公開をお願いいたしましたところ、快く公開をご了承していただきました。A様、貴重なご意見をどうもありがとうございました。
A様の最初のメールのご趣旨は、「不確かな情報を雑学としてサイトに掲載してしまうのは問題がある」ため、「A様がご推奨される、(アポロ計画はウソでないという)サイトへもリンクを設定するように」とのことでした(メール1)。
ご指定のサイト http://moon.nasda.go.jp/ja/popular/story03/ は「月探査情報ステーション」というサイトの一部ですが、このサイトの入口のページをみると、主催団体として、筑波大学芸術学系・東京工科大学・多摩美術大学情報デザイン学科・文部科学省国立天文台・(財)日本宇宙フォーラム・宇宙航空研究開発機構の名前が挙げられていました。また、URLにnasda
が含まれているため、実際には(2003年10月1日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)に統合された)(旧)宇宙開発事業団(NASDA)が作ったサイトのようです。つまり、アポロ計画を推進したNASAと、スペースシャトル計画などで密接なつながりを持つ宇宙開発事業団が作ったサイトのようです。従って、私はこのサイトが中立的な意見を発表するとは考えにくいと考えています。実際、内容はNASAの意見のコピーのようでした。
そこで、NASAの言っていることをそのまま伝達するのは、趣旨に反するため、A様が問題67の回答の間違いをご指摘いただいた場合だけ、リンクを張らせていただくと申し上げました(メール2)。
これに対して、A様は私に対して「アポロが月に着陸はしたが人は行っていないと考えているのか、それともアポロ自体が月に着陸していないと考えているのか」という質問をされました。そのほか、テレビ朝日がこれまでの意見を撤回して月着陸を肯定したという話を教えてくださいました(メール3)。
このご質問に対する私の回答は、ロケットは月に着陸したが、人間は降りなかった(例えば、最初から人が乗っていないロケットを打ち上げた)とも考えられるというものでした(メール4)。
この回答に対してはA様は特に反論されませんでした(メール5)。その後、匿名を条件にメールを公開することをお願いいたしましたところ、快くご了承いただきましたので、掲載させていただいた次第です。A様、貴重なご意見をどうもありがとうございました。
メール1― A様から私への最初のメール(2003年10月15日)
偶然このホームページを拝見いたしました。雑学クイズということをコンテンツになされているというのは大変面白いのですがアポロの月着陸疑惑という不確かな情報を雑学としてサイトに掲載してしまうのは問題があるように思います。テレビ朝日の某疑似科学番組が放送して話題になったことですが、たしかに月着陸にはあの当時の技術で良くいけたなという話もあります。
本文でアメリカが月着陸をでっち上げた理由として冷戦中でロシアとの宇宙開発戦争に勝たなければならなかったためと書かれていましたが、仮にアメリカが月着陸をでっち上げたとして他の国はともかくその当時アメリカの敵国で宇宙開発でも同等の技術力を持つロシアを欺けたでしょうか。ロシアにとってこれほどおいしい話はないと思います。アメリカの権威を失墜させることができるのですから。でっち上げればまずロシアに見破られアメリカの権威が下がるのは明白です。その当時のアメリカのお偉いさん方はそのようなリスクを負ってでっち上げようとは思わないでしょう。それにアポロの軌道は各国の宇宙機関が観測していますし、アポロが月においてきた反射板によって今でも地球と月の距離の正確な値を測っています。
中国が有人宇宙飛行に成功し、有人月面着陸を計画しておりますが、この計画が実現するときもこのような話題が出ることと思いますが各国の宇宙機関がいっせいに宇宙船の軌道を追いますのででっち上げは難しいと思います。
反論のところで上がっていたサイトはどちらかというと月着陸否定派のサイトであり、もし反論として出すなら公平にこちらのサイト
http://moon.nasda.go.jp/ja/popular/story03/
にリンクを貼っていただけないでしょうか。ここはかなり説得力のある内容だと思います。
最後になりますが、別に月着陸否定派の方を批判しているわけではございません。個人個人がどのような考えを持っていても良いと思っております。話題として出すなら面白いと思います。また月には行っていないと主張するのも良いと思います。ただこれを雑学のような広く一般的な知識という形で掲載してしまうのは誤解を招く恐れがあると思いこのようなメールを送らせていただきました。
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メール2―私からA様への最初のお返事(2003年10月15日)
ご意見ありがとうございました。
ご要望に基づいて、リンクをはらせていただいてもいいのですが、nasdaのサイトはあまり新鮮味はなく、nasdaでもこの程度なのかということが分かったため、私は、かえってウソであるという確信を深めた次第です。
そこで、こういうのはいかがでしょうか。私の問題で取り上げた写真についての私の見方について、説得力のある反論をしていただいた場合には、いただいたメールをホームページに掲載させいただくと同時に、nasdaのサイトにリンクを張らせていただくことをお約束いたします。
これは、nasaやnasdaの言うことを「うのみ」にして、ウソを他人に伝えることになるのは、避けたいと考えているためです。
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メール3― A様から私への2番目のメール(2003年10月16日)
私には画像の説明などはできませんが、サイトの中の文章で「・・・・・NASAは、数々の疑問点に対して、反論しているようですが、反論にはあまり説得力はないようです・・・・・・・」とおっしゃっているのであればNASAの反論を見てみたいという方のためにリンクを貼っても宜しいんではないでしょうか?嘘かどうかを判断するのは閲覧者なのですし。御サイトの内容に自信を持っているのならそのくらいは反論者の主張として貼っていただいてもいいのではと思う次第であります。
アポロ疑惑で小倉様はアポロが月に着陸はしたが人は行っていないとお考えになっているのかそれともアポロ自体が月に着陸していないとお考えになっているのでしょうか。前者であればまだ分かるのですが後者だと反射板の設置や当時月を構成している物質は地球とほとんど変わらないという説が一般的であったのにわざわざ地球にない物質を加えて月の石を作るなどのことを考えるとちょっと説明がつかないのではないでしょうか。
話はそれるのですがテレビ朝日の最後のアポロ疑惑の特番では今まであれだけ行っていないと言っていたのにあっさりいままでの疑惑をすべて覆して月着陸を肯定してしまい、さらに例のサンタクロース発言を実はアポロは月に行ったがそこで宇宙人と遭遇し月には宇宙人の基地がある。それをNASAが隠している。というようにしてしまったのにはあっけにとられてしまいました。もう少し自分の主張に対して責任を持ってもらいたいものです。もうすぐ中国が有人月面着陸をするでしょうがそのときには是非疑われないような画像、映像をとっていただきたいものです。
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メール4―私からA様への2番目のメール(2003年10月19日)
実際に月面に人が降り立ったとしたら、へんな小細工をする必要がないはずだというのが私の発想です。そこで、確実に小細工が行われたかどうかが非常に重要だと考えている次第です。そのため、私の問題の解答(写真がおかしいことの説明)への反論があれば、ご連絡いただきたとお願いした次第です。----これをリンクを張る条件とさせていただきたいと思います。
そのほかのことについては、詳しくは分かりませんが、写真についてのnasdaの反論の趣旨はnasaの反論のコピーのようです。nasdaは、スペースシャトル計画などで、nasaと協力している(といより、金を出して使わせてもらっている)こともあって、反論はできないのでしょう。
人は降り立たなかったにしても、月にロケットが着陸したかも知れません。月の石を採集したり、反射板を設置する(といってもプリズムのようなもので、光が来た方向に送り返すため、それほど高い精度で設置する必要はないのではないかと思いますが)のは機械でもできるため、人は降りなかった(例えば、元々地球から人が乗らないロケットを打ち上げるなど)と考えることもできると思います。
テレビ朝日は豹変した話は知りませんでした。テレビではメチャクチャな話が放送されることがよくあるのであまり信用していません。私の情報源は、ホームページにも書いてあるように、「アポロってほんとうに月に行ったの?」(朝日新聞社刊)です。
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メール5―A様から小倉への3番目のメール(2003年10月22日)
返信ありがとうございます。
自分とは違う考えを持つ方の意見を聞けて大変参考になりました。
この問題にはまだまだ議論の余地があると思いますが自分でも少しずつ検証していきたいと思います。
(2003年10月31日)