正多面体のコンピュータ・グラフィクス画像

福井工業高等専門学校教授、電子計算機室長を歴任されたあと、数年前に定年退官されました守川穣様が、問題24(特別クイズ、数学)の解答が載っている本をお教えくださったことについては、「最近気付いたこと」の「問題24(数学)の解答が載っている本を守川穣様がお教えくださいました」 でご紹介しました。その後、守川先生はコンピュータ・グラフィクス(CG)で正多面体を簡単に描くことが可能であるというメールを下さり、描き方をいろいろとお聞きしているうちに、先生が描かれた画像が記録されたCD-Rをお送りくださいました。

この画像を描くには、POV-Rayという3次元CGソフトと先生がお送り下さったインクルードファイルというものが必要ですが、POV-Rayは無料でダウンロードできます。POV-Rayについては、先生からのメールを下にコピーしましたのでご参照ください。

下に五つの正多面体を辺と頂点だけで示したもの(左端の図)、ペトリー多角形(注)、対称面の画像を示しました。多面体によっては、対称面が2種類あるものと1種類だけのものがあります。また、正12面体については、5角形の中心に点が付けられています。

(注)ペトリー多角形「問題24(数学)の解答が載っている本を守川穣様がお教えくださいました」 で「小川先生の式」の証明に使った多角形で、正多面体の対称面ではありません。ペトリー多角形の辺の数をhとすれば、正多面体のこの面による鏡像を作り、(360/h)度(ラジアン表示では2π/h)だけ回転すると、元の正多面体に重なるという性質があります。このような面は、回映面と呼ばれるそうです。

正多面体のCG画像

各画像をクリックすると拡大画像が現れます。このページに戻るときは、ブラウザーの「戻る」ボタンをご利用ください。

正多面体 ペトリー多角形 対称面1 対称面2
正4面体
正6面体
正8面体
正12面体
正20面体

CGソフトについての守川先生からのメール(2002年11月14日付)
 
三次元CGソフトの件ですが、私はPOV−Rayを以前から利用しています。このソフトは、世界各地で利用されていて、使用料は無料です。 ダウンロードは

   http://www.povray.org/

から行えます。説明は不要と思いますが、念のため概略を述べておきます。ホームページの最初の個所に "Download Documentation ... " が表示されているので、まずDownloadの個所をクリックし、新しいページにうつります。このページの下のほうにある Windows の個所の一番下の "Download(8MB) via the web "をクリックします。これでpovwin35.exeがダウンロードできます。

 もとのページに戻って、今度は Documentation の個所をクリックし、そのページに移ります。licenseの個所には、無料の配布と利用を奨励する趣旨が述べてあります。これを読んで同意をします。

 Online Viewの個所では、膨大な量のDocumentを読むことが出来ます。Download の個所では、現在のバージョン3.5が完成した直後には、povray35.chm(4MB)をダウンロードすることが出来、オフラインで、この説明書を読むことが出来たのですが、今は,We will be making ...,となっています。

Pov-Rayを使用して作ったpovファイル
regularpolygon.pov(正4,8,12,20面体)
dodecas.pov(正12面体、対称面)
dodeca.pov (正12面体、ペトリー面)
が手元にあります。

 POV-Rayを使用してみて、気にいったらこれらのpovファイルも利用して図を表示してみて下さい。
 
 POV-Rayの日本語の本としては、「POV-Rayではじめるレイトレーシング」、小室日出樹著、アスキー出版局、があります。説明してあるPOV-Rayのバージョンは3.1ですが、基本的な部分は3.5でも同じですから参考にして下さい。

 POV-Ray関係のホームページは国内でも沢山ありますから、眺めて下さい。

 私は使ったことはありませんが、立体図形学習支援汎用ソフトウエアとして[Virtual Solid]があります。任意の凸多面体の表示や切断・展開が自由に出来るそうです。googleで検索して、興味があれば注文して下さい。  


守川先生、正多面体の正確な画像によって、対称面やペトリ面を見ることができて、大変参考になりました。また、物分かりの悪い私にも分かるようにいろいろと教えていただいて本当にありがとうございました。

(2003年5月10日)


2003年5月18日に守川先生から、表示される多面体の形が横長になっており、これはPOV-Rayの初期設定の間違いによるとみられるとのご指摘をいただきました。さらに、5月22日には設定の替え方もご親切に教えていただきました。大変遅くなってしまいましたが、画面の設定を幅640ドット、高さ640ドットに変えることができました。これによって正しく表示されるようになったようです。先生、たびたびご親切に教えていただきまして、どうもありがとうございました。

(2003年9月5日)

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