アイルランドの禁煙事情と当日券でセンターコートに入れた話

2004年6月12日から2週間で、アイルランドとイギリスに行ってきました。アイルランドに行ったのは、「ジャック・ブレルについてのトークショーが開催されました」の最後でご紹介した、『ブルームズデイ100』(BLOOMSDAY 100)のイベントをのぞいてみるためでした。20世紀最大の小説家の一人であるジェームズ・ジョイス(1882-1941)の代表作、「ユリシーズ」には、アイルランドの首都であるダブリン市内の1904年6月16日の出来事だけが描かれています。今年はこの日からちょうど100年目に当たるため、ダブリン市内ではいろいろなイベントが開催されました。これらイベントについては、ReJoyce Dublin 2004 Bloomsday百周年記念祭のオフィシャル・ウェブサイト(http://www.rejoycedublin2004.com/Japanese/default.asp)に載っていますが、近いうちに、見てきたことをご報告しようと思っています。今回は、この旅行で気付いた、(1)アイルランドの禁煙事情(2)当日券でウィンブルドンのセンター・コートで観戦できました、という二つお話をします。

[2005年2月27日追記「最近気付いたこと」「『ブルームズデイ 100』をのぞいてきました」を追加しました。]

(1)アイルランドの禁煙事情

何年経っても何も変わらないため、衰退の流れが定着した感のあるのが日本だとすれば、アイルランドは目覚ましい変化をとげながら、成長軌道に乗った国という気がしました。実際、アイルランド政府商務庁(Enterprise Ireland)サイト(http://www.enterprise-ireland.or.jp/IT/gaiyou1.htm)によれば、人口が540万人と東京都(813万人)の3分の2に過ぎないこの国は、「OECD加盟国のうちで、1994〜1998年の4年間、最も成長率が高く、ヨーロッパの年平均成長率が2.5%であるのに対して、年平均9.4%の成長を達成」したそうです。

産業としては、ソフトウエア産業に強みを持っていて、同じサイトの「アイルランドのソフトウエア業界」というページ(http://www.enterprise-ireland.or.jp/IT/about-software.htm)によれば、『アイルランドは・・・いまや米国を抜き、世界第1位のソフトウェア輸出国で・・・・ヨーロッパで販売されているPC用市販ソフトのうち40%以上(業務用アプリケーション・ソフトに限ると60%)が』アイルランドで生産されているそうです。ただ、タクシーの運転手さんに、何が景気がいいのですかと、(ソフトウエア関係という答えを予想して)聞いてみると、予想に反して、ギネスもいいし、農業、観光とか、なんでもいい感じで、失業している人はほとんどいないと言っていました。

[2013年6月19日追記:アイルランド経済はその後、2008年のリーマンショックで大打撃を受けました。あとから考えると、2004年当時のアイルランド経済はかなりバブル的であったようです。この点については、「最近気付いたこと」の「月刊『世界の車窓から No.35 イギリスB・アイルランド』にこのホームページの写真が使われました」をご参照ください。

また、アイルランドは欧州連合(EU)の議長国で、今年(2004年)5月1日には、欧州連合拡大(加盟国が15カ国から25カ国に拡大した)のイベントがダブリンで開催されましたので、ご記憶の方も多いかと思います。さらに、最近では、6月25日にブッシュ大統領が欧州のリーダーと会談するために一泊二日(正確には18時間15分間)の予定でアイルランドの保養地に滞在しました。この訪問の際には、ダブリンをはじめ各地で戦争反対の大規模なデモ行進が行われたそうです(左の写真は、ダブリン市内で見かけた反ブッシュ集会の呼びかけのポスターです)。

前置きが長くなってしまいましたが、今年アイルランド関連で日本でも報道されたニュースの一つが、「レストラン、パブなどでの全面禁煙」の実施です。今年3月29日午前0時から、職場や飲食店など人が集まる室内での喫煙を全面禁止する法律が施行されました。禁煙広報センターのニュースリリース(http://www.kin-en.info/release_040302.html)によれば、パブを含む禁煙はヨーロッパでは初めてで、その後、6月1日にはノルウェーも同じような制度を導入したそうです。アイルランドの、保健児童相は記者会見で、「喫煙や受動喫煙が及ぼす害は議論の余地はなく、明白だ」と述べたそうです。

実際、レストランに入ってみると、下の写真のようなB5版くらいのサイズの掲示板が掲げてありました。内容は、「禁煙・・・この建物内での喫煙は違法です。所有者:Rodolfo Caira, 申し立ては右の者までお願いします:Roberto Caira, Marisa Malocca, 電話 832-2600。罰金最高額 3,000ユーロ(日本円で約40万円) -  公衆衛生(タバコ)法」ということですので、どんなタバコ好きでも、とてもレストラン内でタバコを吸う気にはならないと思います。

新聞によると、この法律はレストランなどの客のためというより、従業員が長時間タバコの煙にさらされるという「受動喫煙」を防止することに主眼が置かれているそうです。

さらに驚いたのは、あるレストランのトイレに置いてあったタバコの空箱でした。日本のタバコの箱とあまりにも違っているため持ち帰ってきました。

表側には、「喫煙は人を殺す」"Smoking kills"と製品名より大きな字で書いてありました。この警告文と「健康のために吸いすぎに注意しましょう」という日本の警告文の違いに驚かされただけでなく、黒枠の部分の高さは31mmと箱の高さ90mmの3分の1以上を占めています。後からインターネットで調べてみると、このパッケージデザインは2003年10月1日からEU域内で販売されるタバコに義務づけられたものだということが分かりました。

つまり、表側の3分の1のスペースを使って「喫煙は人を殺す」と表示し、裏側の実に4割を使って、さらに詳しい説明をすることがEU域内では義務づけられるようになったそうです。実際、このパッケージの裏側には、さらに大きく、39ミリの高さで、「喫煙者は若死にする」"Smokers die younger"と書かれていました。

日本でも、2005年7月から下の八つの警告文が順次使われることになるそうです。ただ、この文面を見ると、とても購買意欲を抑制させるような内容とは言えない気がします。

1. 喫煙はあなたにとって肺がんの原因の一つになります。
2. 喫煙はあなたにとって心筋梗塞の危険性を高めます。
3. 喫煙はあなたにとって脳卒中の危険性を高めます。
4. 肺気腫を悪化させる危険性を高めます。
5. 妊娠中の喫煙は胎児の発育障害や早産の原因の一つなります。
6. たばこの煙はあなたの周りの人、特に乳幼児、子ども、お年寄りなどの健康に悪影響を及ぼします。
7. ニコチンにより喫煙への依存性が生じます。
8. 未成年者の喫煙は健康に対する悪影響やたばこへの依存度を高めます。

特に、7番目は警告文になっていないと思います。「ニコチンにより喫煙への依存性が生じます」というのは、「カフェインにより、コーヒー摂取への依存性が生じます」というのと同じで、喫煙が有害であるとはひと言も書いてありません。また、この文面だと、喫煙への依存性が生じるのは、ニコチンだけが原因であると誤解されてもおかしくないと思います。昔人気のあった映画スターやタバコ広告の美女のように見せたいというような、幼児的な動機による場合もあるわけですから、不正確な表現ということになります。また、8番は文章がおかしいと思います。「・・・悪影響や・・・依存度を高めます」と書いてありますが、「悪影響を高める」という言い方はしないと思います。Googleで探しても、この言い方は一つしかヒットしませんでした。

さらに、全体に表現が冗長(じょうちょう、無駄が多く、長ったらしい)で、青字の部分は削除した方がはるかにすっきりすると思います。インパクトを小さくするために、意図的に冗長にしているという印象を受けます。改革を進めているという体裁は整えてはいるものの、効果のありそうな対策には全く手を付けないという、日本のお役人の特技が遺憾なく発揮されているようです。

喫煙の健康被害撲滅に向けた世界的なレースで、先頭集団がスパートをかけたのに、1周遅れで走っていたランナーが、まどろっこしいことばかりやって、お茶をにごしていたため、2周遅れになってしまったという感じです。タバコの健康被害問題にご興味をお持ちの方は、問題2(健康)問題39(健康)風景写真アルバム浜松町駅前の喫煙所もご覧ください。

(2)当日券でウィンブルドンのセンター・コートで観戦できました

テニス好きなら、一生に一度は見たいに違いない、あこがれのウィンブルドン・チャンオンシップ(正式名称は、The Lawn Tennis Championships 2004 Wimbledon、日本語では「全英オープンテニス」と言うことが多いようです)が、ブルームズデイの翌週から2週間開催されるということが分かったため、オフィシャルサイト(www.wimbledon.org)で入場券が入手できるか調べたところ、前年末で申し込みが締め切られていたためとても入手できないことが分かりました。そこで、朝早くから並んで当日券で入場することにしました。ダブリンから、フェリーでリバプールに渡り、"マジカル・ミステリー・ツアー"というバスツアーに参加してビートルズ関連の場所を訪問したあと、電車でロンドンに移動して、4泊5日滞在したのですが、自由に使える3日をすべてウィンブルドンに当てることにしました。

観戦したのは、6月21日(月)から7月4日(日)まで開催期間のうち2日目と4日目に当たる22日と24日の二日でした。今年は天候が不順で、3日目は雨で一試合もできませんでした。そのため、この日は市内観光に使うことができました。翌日のフィナンシャル・タイムズによれば、全く試合ができない日は、過去30年間で8回だけだったそうです。その後もはっきりしない天候が続き、26日(土)も1試合もできなかった(a total washout と言われるようです)ため、通常は試合が行われないMiddle Sunday(27日)も試合が行われたそうです。127年のウィンブルドンの歴史の中で、最初にMiddle Sundayに試合が行われたのは、1991年で、2回目は1997年、3回目が今年ということになりました。ひょっとすると、地球温暖化と関係しているのかもしれません。Middle Sundayの入場券はすべて当日券となったそうで、もしその日までロンドンに残っていたとしたら、また行列して見に行ったと思います。

観戦できた試合としては、1、2回戦ばかりですが、22日には、センターコートの審判のすぐ後ろで、前から3列目の席で、セレナ・ウィリアムズ対Zheng(中国)、モヤ(スペイン)対パシアンス(フランス)、ロディック(米)対Wang(台湾)の試合を見ることができました。ただ、ロディックの試合は途中で雨のため中断され、そのままその日は全試合中止となりました。24日は、出足が遅れたため、自由席(Ground Only)入場券しか買えませんでした。ただ、夕方になって、親切な方から券をいただいたり、再販売チケット(Resale Ticket)を買うことができたため、No. 1、No. 2コート(コートの位置については一番下の案内図をご参照ください)にも入ることができました。24日に観戦したのは、短時間しか見られなかったものも含めると、パヴェル(ルーマニア)対ラム(イスラエル)、トッド・マーチン(米のベテラン)対カナス(アルゼンチン)、シェット(オーストリア)対セルバノバ(スロバキア)、杉山愛対クカロバ(チェコ)、ミスキナ(ロシア)対カブロス(ハンガリー)、浅越・藤原組対ブラホトバ(チェコ)・ナブラチロワ(チェコ、ファースト・ネームがガブリエラで、かつてのチャンピオン、マルチナとは関係ありません。マルチナの方は今年47歳になりましたが、主催者推薦枠で今年10年ぶりに参加して1回戦を突破しました)組のダブルス、ショーネッシー(米)対ラゴステバ(スペイン)などでした。最後の試合を見終わって、ウィンブルドン(全英ローンテニスクラブ)を出たのは午後10時過ぎでした。

・当日券の入手方法

ウィンブルドンはロンドンの南西の郊外にあり、地下鉄(Underground、Tubeなどと呼ばれています)のDistrict LineのSouthfields駅とWimbledon駅という二つの駅から大体同じくらいの距離のようです。当日券を入手するための行列も、ウィンブルドンの第3ゲート(下の案内図をご参照ください)から二つの駅に向かって南北方向に2本でき、両方の列に同じ枚数が割り当てられることになっているそうです。

私とかみさんは都心に近いという理由から、Southfields駅を利用しました。ホテルもウィンブルドンから比較的近い場所がいいと考えて、乗り換える必要のないDistrict LineのHigh Street Kensington駅の近くの、Abbey HouseというB&B(Bed and Breakfast、朝食が付く庶民的なホテル。バス・トイレは共同ですが、朝食付きで2人で一泊74ポンド、約1万5,000円でした。ここはお勧めです。http://www.abbeyhousekensington.com/)にしました。前の夜に、High Street Kensington からWimbledon行きの始発電車は5:30だということを調べていたのですが、寝坊したため、電車に乗ったのは6時15分で、20分ほどでSouthfieldsに着きました。

駅からウィンブルドン方向にしばらく歩くと、行列の最後尾が見えてきます。行列の最後尾には、Stewardと書いた黄色いチョッキを着たおじさんや若いボランティアが何人か立っていて、"Guide to the Championships"という小冊子と、"I've queued at Wimbledon 2004"と書かれたステッカーが渡されます。このステッカーは胸に張って、割り込みを防止するためのもののようです。さらに、5分くらいすると、日付と順番が書かれたカードを順番に渡してくれます。22日は6時40分ころに並んで、カードの番号は573-4番でした。9時頃になると、座席指定のある、センターコート、No.1コート、No.2コートの入場券の購入の権利を示す、色違いの三種類のベルトを持ったStewardが何人か順番に回ってきました。ベルトは、カードの番号に基づいて、順番に各自の手に巻き付けられて、切断しない限り外れないようになっていて、並んでいる人本人でなければ、指定席入場券を購入できないシステムになっていました。ベルトのない人は、自由席券(Ground Only)のみを購入できます。入場者数の上限は35,500人で、自由席券は入場者数の合計がこの人数になるまで、販売されるそうです。そのため、お昼過ぎまで入場者の行列は続いていました。

フレンチ・オープンに行ったことのある、かみさんの話によれば、フレンチ・オープンではダフ屋が横行していて、警官の前で堂々と売り込みをしていたそうですが、ウィンブルドンでは、ダフ屋に声をかけられることはありませんでした。これだけうまくできたシステムだと、ダフ屋がつけ込む余地がないのかもしれません。イギリス人は、複数の窓口があるときの行列の作り方や、このウィンブルドンのシステムなど、みんなが不満を持たないためのシステムを作る才能があるのではないかと思いました。

22日には、番号が比較的若かったため、センターコートの座席指定券を購入することができました。当日行列して、センターコートの指定席券を入手できるとは全く予想外でした。

22日があまりにもうまく行ったため、24日には10分くらい遅れて並んだところ、番号が774-5と、200番くらい後になってしまいました。そのため、No.2コートのベルトしか回ってきませんでした。私が、そのあとセンターコートのベルトも回ってくるものと勘違いしたため、結局指定席券は購入できず、自由席券(Ground Only)で入場することになりました。10分間で200番も差が付いたのは、24日の場合は、前日が雨で試合がなかったことと、日程が進むに伴って、朝早く並ぶ人の数が増えたためなのかも知れないと思いました。24日の午後10時過ぎに、会場から帰るときには、すでに翌日の入場券のための行列が200人くらいの長さになっているのには驚きました。
入場券を左にコピーしましたが、一番上のピンクのセンターコートの入場券の価格は30ポンド(約6,000円)です。ただ、この価格は、日程が進むに伴って高くなり、6月30日分は62ポンド(約1万2,400円)になるそうです。さらに、7月1-4日分は当日券は発売されなかったようです。

二番目の青い券は、14番コートの第4試合の予定だった杉山愛の試合が、No.1コートに変更になったため、案内所で再販売入場券(Resale Ticket)の売り場の場所を聞きに行ったところ、ちょうど帰るため、不要になったNo.1コートの入場券を下さるという方がいらっしゃったため、頂いた券です。代金をお支払いすると申し上げたのですが、日本人の試合なのでどうぞとおっしゃっていただいたため、ありがたくいただくことにしました。この入場券には、価格が書かれていないかわりに、Debenture (債券)と書かれていました。つまり、これは全英テニスクラブの発行する債券の保有者(つまり、クラブにお金を貸している人)に発行される入場券のようです。ということは、この券を下さった方はかなりのお金持ちということでしょうか。

杉山愛の試合のあと、テニス・プレイヤーの中で一番ミステリアスだと私が考えているミスキナの試合がNo.2コートであることが分かったため、Ticket Resaleで購入したのが、3番目の入場券で、価格は3ポンド(約600円)でした。

チケットの再販売は、途中で帰る指定席入場者に対して、帰るときに入場券を出口の赤い箱に入れるか、スキャナーでスキャンするように要請することによって可能になっています。このようにして、返却またはスキャンされた入場券に対応する座席の指定席券は午後3時以降18番コートの上(ウィンブルドンで一番高台になっている場所、一番下の案内図をご参照ください)にある、Ticket Resaleという窓口で再販売されます。この代金はすべて慈善事業に使われるそうです。大変うまくできたシステムだと思いました。

一番下の横長の券が自由席券(Ground Only)で、価格は15ポンド(約3,000円)でした。

来年のウィンブルドンを見てみたいと思われる方のために、前売り券の入手方法もご紹介しましょう。2005年の大会は6月20日から7月3日まで開催されますが、入場券を入手をする方法がウィンブルドンのサイト( http://www.wimbledon.org/en_GB/about/tickets/tickets2005.html#ticketsother )に載っています。これによれば、入手を希望される方は、8月1日から12月15日までの間に、返信用封筒にこちらの住所を書いて切手を貼ったもの(S.A.E.= Self-addressed envelope, 日本ではイギリスの切手は購入できないため、切手の代わりになるCoupon-reponse internatinalというものを郵便局で購入して同封するといいと思います)を下の宛先まで送ると、申込書を返送してくれるそうです。

AELTC
PO Box 98
London
SW19 5AE
U.K.

その申込書を使って、12月末までに、申し込むと抽選に参加でき、当選すれば購入できるようです。

最後に、ウィンブルドンでの試合を見た印象を一つだけ申し上げます。日本からは男子シングルスには一人も参加していませんでしたが、世界の一流選手と日本の男子選手のストロークのボールのスピードにはそれほど差はない感じがしました。このことを国体の少年の部で全国優勝したことのある杉村太蔵氏に申し上げたところ、同氏がムスターと打ち合った経験によれば、スピードにはそれほど差はないが、スピンのかかり方が全然違っているため、打ち返すのが大変だったとおっしゃっていました。

世界の一流選手と日本の選手の間には、サーブのスピードに差があるのははっきりしていますが、ストロークではどうも素人には分かりにくい差があるようです。また、日本で男子のテニスプレイヤーが育たない理由について、ジュニアの強化クラスにお子様を参加させている方から以前お聞きしたお話では、男子選手にとっての最大の障害は受験戦争だとのことです。かなりうまい人でも、高校になると、受験準備のためにテニスに集中できなくなるとおっしゃっていました。こんなところにも、受験戦争の弊害が現れているというのは、意外でした。

これに対して躍進著しいのが、台湾、中国、韓国で、男子シングルスには、台湾から3人、韓国から2人が参加していました。女子シングルスでは、日本から杉山愛をはじめ8人が参加しましたが、台湾から3人、中国から6人、韓国から2人の選手がエントリーしていました。まるで、エレクトロニクス産業の勢力の変化を見る感じです。

ステッカーを張り、カードももらったため安心して並んでいるテニスファン。左端の人はスペインでテニスのコーチをされている方のようでした。行列の横には、ハンバーガー屋も出ていました。
並んでいると、宣伝のために、チョコレート、香水入りのテッシュなどが何度も配られました。並んでいる3人組はアメリカから来た学生のようでしたが、気温が10度くらいなのに、真ん中のおにいさんは、シャツ一枚で何時間も平然としていました。
サイン攻めにあうフィリポーシス。選手のすぐ近くまで近寄れるというのもウィンブルドンの特徴のようです。
セレナ・ウィリアムズのサーブ。ボックス席の左端はお父さんで、左から2番目はヴィーナス・ウィリアムズです。
ロディックのフォアハンド(250分の1秒のシャッター速度で撮ったのですが、この程度では、画像は止まらないようです、それに手ぶれもあるようでお恥ずかしいのですが、ロディックらしいフォームなので載せました)
雨が降り始めたため引き上げるロディク
BBCのカメラパースンは、中国系らしい女性でした
パヴェル(ルーマニア)のボレーは見事でした
2回戦を突破して笑顔を浮かべる愛ちゃん
ときどき信じられないスピードのボールを打つ、ミスキナ
ラインジャッジに対する不満をコーチの方向を向いて目線で訴えるミスキナ。この試合は結局勝利しました。

案内図(ガイドブックからコピーさせていただきました)


(2004年7月10日)。

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